観葉植物の土表面に白い粒…正体は白絹病菌。発見したらすぐ駆除を

観葉植物の根元の土表面に白い粒・白絹病菌を発見 観葉植物

観葉植物を育てていると、株の根元の土表面に白い粒があることに気づきます。カビのように見えますが違うのは丸い粒がいくつもあり、卵のような形をしていること。これはカビではなく白絹病(しらきぬびょう)菌というものです。白絹病は植物を枯らせ、感染病なので周囲の土壌へどんどん広がっていってしまう特性を持ちます。当記事では、白絹病菌を発見した時の処置と対策を紹介します。

アウトドアと観葉植物が好きな37歳(男)。広告代理店勤務ですが、撮影スタジオのインテリア責任者も務めています。土日は釣り、テニス、カフェやインテリア雑貨巡り。30以上の観葉植物を生育中。スイーツ好きで、特にドトールのかぼちゃタルトが大好きです。慢性的な腰痛を直すために、日々姿勢改善など取り組み中。

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白絹病に感染したら、基本的にその株は助からない

白絹病はカビをはじめとした様々な病原菌により引き起こされる感染病です。梅雨が明けて夏に向けて暑くなってくる時期から25度以上の気温が続くジメジメした湿気の高い土壌で発生します。

発見したらすぐ処置することが重要

さて、肝心の対策ですが、基本的には植物が白絹病に感染したら治すことはできず、そのまま枯れてしまいます。また、どんどん周りの植物を感染させてしまう恐れがあります。もし植物が白絹病に感染してしまった場合は、感染した株を焼却し、他への感染を防ぐことに努めましょう。
(といいつつ、記事末には白絹病菌を発見した株を救助する内容を掲載していますのでご参考ください。)

白絹病菌を発見したらすぐに土を変えること

白絹病菌は見た目のとおり、菌です。発見したときに白絹病菌を取り除いたとしても、目に見えていない菌からまた広がっていく可能性があります。菌なので生息条件が整っていれば瞬く間に生息範囲を広げます。白絹病に感染した植物を焼却したあと、植えられていた土は鉢なら新しい土に植え替えるのが確実です。庭の土の場合は掘り返して下の方の土を上に、上の方の土を深いところへ埋める天地返しを行いましょう。菌は土の表面のジメジメしたところでしか生息できないため、地中深く埋めることで菌の繁殖を防ぐことができます。

菌やコバエが発生しにくいハイドロカルチャー

白絹病菌だけではなく、カビやコバエが発生しにくいということから初心者の方でも比較的簡単に育てることのできるハイドロカルチャー。ハイドロカルチャーとは、人工的に作られた土の代わりとなるコーンに植える方法です。コーンの他に防腐剤など配分する必要がありますが、全て必要な物が揃った組み立てセットもあるので、初心者の方はここから始めてみるのもオススメです。

白絹病菌を発見した鉢の植物の回復実験

ここからは、実験記録を紹介します。7月末の梅雨明け1週間後くらいに発見した観葉植物の土表面の白い粒。これが植えられていたモンステラは、除去が早ければ救うことができるのかを実証検証します。結論、白絹病菌を発見してすぐに対処すれば救える、ということが実証できました。

植え替えたばかりの鉢から白い粒が発生

梅雨の時期に水挿しで根がしっかり生長したので、梅雨明けと同時頃に土に植えました。本来であればしっかり消毒された土を使うべきだったのですが、市販されている観葉植物用の土にそのまま植えて約一週間後、土表面に白い粒が発生し始めました。

モンステラを植えている鉢の土表面に発見した白絹病菌

他のゴールデン粒状培養土に植えられているモンステラの鉢には一切発生せず、植え替えたばかりの土に発生したことから、やはりしっかり消毒されている土に植え替えてあげるのが良かったと後悔しました。発見が早かったことを祈り、大事なモンステラの救出を試みるとします。

土の中を掘り返し、根っこや茎の状態を確認

感染してしまっているのかは経過観察してみないと分かりませんが、土の中を掘り返して根っこの状態を確認しましたが、見た感じでは何も不具合は見当たりません。

根っこに付着した土をキレイに洗い流し、水挿しにする

白絹病菌がどこまで繁殖し、どこに付着しているのか分かりません。よって、流水で丁寧に根っこの土を洗い流し、白絹病菌がこれ以上繁殖しないよう断絶させます。ここで新しい土に植え替えるのも一つなのですが、もし白絹病菌が残っていたら新しい土にも繁殖してしまう可能性があるので、水挿しにして経過観察することにしました。仮に根っこに白絹病菌が残っていたとしても、水の中に沈めてしまえば生き絶えると考えました。表面側と地中深くの土を入れ替える天地返しと似た発想ですが、水挿しだと土植えより簡単というメリットがあります。もし1ヶ月経過しても株が健全ならば、もう一度土に植えることとします。

白絹病菌の発見で土から隔離した後の経過観察

4日後

白絹病による影響が出ることではありませんが、菌が蔓延しているであろう土から隔離して4日、弱る様子は見られません。

2週間後

2週間も経てば、感染してしまっているなら弱るころでしょう。水に浸していることで菌が窒息したか、いやまだ症状が出るまでには時間がかかるのか、判断は難しいですが現状かなり健康です。

1ヶ月後

1ヶ月経過しても植物に何も症状が出なかったので、土に戻すこととしました。ここからが勝負です。ちゃんと根付き、新芽を生やし、白絹病菌が再び出てくることなく生長してくれれば、見事白絹病菌を発見してからの回復に成功したと言えるでしょう。もう少し他の観葉植物とは隔離させて経過観察します。

観葉植物に使う土は、当局ではゴールデン粒状培養土の一択です。

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1ヶ月2週間

土に植え替えて2週間が経過しましたが、白絹病らしき症状は全くといって良いほど見られませんでした。土からカビが生えてくることもなければ、白い粒状のものが出てくることもないです。肝心の植物も弱る気配がなく、スクスクと生長してくれています。

白絹病菌を発見後、すぐに対策すれば救うことができる

白絹病菌を発見した直後に土を払い、水に浸し、菌を完全除去できれば植えていた植物を救うことができることを実証実験で証明できました。白絹病菌を発見したら絶対に救えないわけではなく、感染する前にちゃんと対策を打てば大丈夫。もちろん、発見してすぐに土を払ったから大丈夫なのではなく、いっときは他の植物から隔離し、経過観察しながら徐々に通常時に戻すことが大事。また、白絹病菌はカビから派生して繁殖するので、普段からカビ予防やカビを発見したら駆除するメンテナンスも必要です。

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