モンステラは育てやすい観葉植物で、日陰でも成長します。しかし、日光が足りていないと、日光を求めて葉を広げてしまいます。横に広がりすぎてしまうと部屋の邪魔になってしまう上、軽く触れただけてよく倒れてしまいます。当記事では、そんなモンステラが広がらないようにするにはどうしたらいいか、そして上に伸ばし、キレイな形をキープさせる方法について紹介します。
モンステラが広がらないようにするには支柱を使おう
今回、実際に広がってしまっているモンステラを例に、広がらないようにする手順を説明していきます。
モンステラに使う支柱の種類
モンステラに使う支柱は、モンステラが巻きつきやすい太さで、水分も吸収しやすい点からヘゴ支柱(ヘゴ棒)が一番良いとされています。
ヘゴとはシダ植物のことで、そのシダの幹を乾燥させて支柱としたのがヘゴ支柱です。植物から作られているためより自然に近い棒であり、モンステラが巻きつきやすいというのも納得です。
ヘゴ支柱以外には、ココナッツの繊維からできているココナッツ支柱(ココスティック、ココナッツパームスティックともいう)や、プラヘゴなどもOKです。太さはモンステラがしっかり巻きつきやすい3cm〜5前後の支柱だと良いでしょう。
モンステラに支柱を立てる手順
支柱が倒れてしまわないように底までしっかり差し込みましょう。葉が4〜5枚ほどのモンステラであれば、支柱を30cmほど差し込めば倒れることはないかと思います。支柱を立てる位置はモンステラの気根が巻き付ける位置にしましょう。長く伸びすぎた気根は、支柱に巻きつきやすくなるくらいの長さに切ってあげるといいでしょう。
意外と脆いモンステラ
支柱を立てる際に無理やり支柱を押し込むと、モンステラの根や茎を傷つけ、最悪の場合折ってしまいます。モンステラは日陰でも育ち次々と葉を増やすので強いイメージがありますが、手で根や茎の方向を無理やり変えようとすると、思った以上に簡単に折れます。事前に支柱の太さくらいの穴を掘り、その先にモンステラの根や茎を避けて立てられるようにしましょう。
モンステラと支柱を結ぶ
モンステラを支柱に結びます。紐は麻紐や結束バンドなどありますが、結びやすさや長さ調整をしやすい「鉄線入りビニールひも」がおすすめです。紐を茎を回し、1回ねじり、支柱へ結んで八の字を作ると茎へのダメージも少なく、しっかり固定されるようになります。
鉄線入りビニール紐として「ねじりっこ」を使うと便利です。土作業をしているときにハサミで切ったりする作業は割と煩わしく感じますが、ねじりっこであればパッケージに専用のカッターが付いているので、ハサミに持ち替えたりする作業の手間が省かれます。
支柱とすべての茎を結んで完成
1つの紐ですべての茎を支柱に結びつけるよりは、茎ひとつひとつにつき1結束といった形にすると全体のバランスも取りやすくなります。紐を結んだ後は、余った紐部分をキレイにカットします。
モンステラの茎を傷つけないようにやさしく支柱に近づけてあげて、支柱とのバランスを取りながら、正面からの見栄えも整えたら完成です。
広がりすぎている茎、伸びすぎた気根はカットしよう
茎や葉が広がりすぎている状況において、ほとんどのモンステラが茎や気根が伸びすぎている状況かと思います。小さい範囲でジャングル状態というか、茎と茎が絡み合っていたり、気根が自由気ままに伸びすぎてしまっていたり。広がりすぎたモンステラを直立させて見栄えもキレイにしようとしているなら、せっかくの機会なので植え替えや剪定をすることでさらにモンステラを元気にさせましょう。ジャングル化してしまっているモンステラは鉢の中で根っこが詰まってしまっていて(根詰まり)、放置していると枝葉の至る所が茶色に変色し、部分的に枯れてしまいます。直立させるだけで一時的にはキレイになるかもしれませんが、理想は鉢の中の状況もキレイに整え、株全体を健康的にすることにあります。
古い枝葉をカットするだけで元気に
モンステラのような観葉植物は、根と葉の量をバランスよく調整して生きています。つまり、根っこが多すぎて葉が少ないときには新しく葉っぱを生やし、葉っぱが多いときには根を伸ばします。しかし、根っこが詰まってしまい、これ以上伸ばせない状況になると増えすぎてしまった葉っぱを減らそうとします。つまり、葉っぱの先が茶色く変色したり、一部の葉が枯れてしまうのは根詰まりが原因です。
この根詰まりを解消するためには、植え替えの他に古い葉をカットするという方法があります。カットすれば根詰まりして伸ばせなくなった根の量と同じ量に調整され、葉を枯らすことがなくなるというものです。どうせカットするなら古くて少し萎れている葉をカットしましょう。
カットする際には、通常のハサミだと繊維を傷つけてしまう可能性があるので、スパッとキレイに切れる園芸用ハサミを使用すると良いです。
一番最適なのは土の植え替え
観葉植物は2〜3年に一度の植え替えが必要と言われます。もちろんそれ以上植えっぱなしだったとしても生長はしますが、土も年月の経過とともに栄養分が少なくなってしまいます。植え替える土は観葉植物用の土ならほぼOKですが、水はけが良くコバエが湧きにくいことでとても優秀なゴールデン粒状培養土をオススメします。
水はけは植物の生長にとってとても大事
水はけが良い、すわなち水やりをすると土の中である程度水を滞留させながら、適度に流れ出たり乾燥しやすい土のことを言います。水はけが悪いとカビが発生しやすかったり、雑菌が湧きやすくなるので根腐れしやすくなります。ゴールデン粒状培養土はその名のとおり粒状でできているので、粒と粒の間に適度な空間があることで水はけの良さを演出しています。
適度な空間がモンステラの生長を促す
植物の根っこは水分だけを吸い上げているように思われがちですが、実は空気も吸っています。適度な量の空気を根っこから吸わせると、根から茎、葉へと多くの栄養を送り込むことができるようになります。最近は農家でもこの根っこから吸わせる空気の量を絶妙に調節し、野菜や果物の生長を促進させているほどです。ゴールデン粒状培養土は上の写真のとおり、適度な隙間があるため根っこからもしっかり空気を吸うことが可能となります。
コバエの産卵・孵化を防ぐ
コバエの中でもキノコバエは土の表面3cmほどの深さに卵を産み付けます。観葉植物を買ってきてから部屋のコバエが増えたと感じる方は、土に産み付けられたコバエが孵化して発生している可能性が高いです。しかし、これらコバエは土の中に含まれる有機物を餌に繁殖しますが、ゴールデン粒状培養土は人工で作られた無機物。もちろん植物に必要な栄養を与えるために肥料を与えるため完全にコバエの発生を防ぐことは難しいですが、それでも土そのものを無機物にすることでその発生を最小限に食い止めます。個人的にはこのコバエ発生を抑制する働きがあることから、室内に置く観葉植物すべての土をゴールデン粒状培養土に植え替えたほどです。
モンステラに支柱を立てて広がらないようにすると成長が楽しみ
モンステラの一番の楽しみは葉が増えていくことですね。葉が増えるたびにバランスを崩したり見栄えが悪くなってしまうのでは、そのモンステラの良さを十分に活かしきれていません。支柱でモンステラを誘引してあげることで、すくすく成長していくモンステラがさらに可愛く思えてきます。ぜひ、お試しください。
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