苔玉は小さくてインテリア的にも映えることから人気ですが、購入して何ヶ月か経過すると葉が枯れて落ちたり、カビが生えたりと様々なトラブルが発生します。特に春から秋にかけては観葉植物の生長期で植物も変化しやすく、逆に冬は置き場所や水やりを適切に行わないと簡単に枯れてしまいます。当記事では、苔玉が枯れてしまったりカビが生えてしまったりした際のトラブルシューティングを紹介します。
苔玉の植物が枯れてしまった
苔玉の植物がうまく育たず、購入当時と比べ葉っぱが少なくなってしまったり、今にも枯れてしまいそうな場合は、苔玉の底から根っこが出てきていないか確認してみてください。もし、苔の中から根っこが数本以上飛び出している場合は、根詰まり、すなわち根っこが詰まってしまっている可能性が高いです。
植物も数ヶ月も経てば生長します。購入当時は苔玉の中でのびのびとしていた根っこも、数ヶ月を経て伸び、行き場を失い所狭しと詰まります。一方、葉っぱや茎も根っこの量に合わせて伸びますが、根っこが詰まってしまったことにより水分や栄養、空気を吸収できなくなり、葉っぱ全体に効率よく栄養を届けることができなくなってしまっています。
苔玉が根詰まりしている場合は、剪定して葉っぱや茎を切るか、苔を剥いで植え替えをするかのいずれかになります。
葉っぱを減らす
すでに葉っぱが数枚しかないといった緊急事態時には選択できない方法となってしまいますが、葉っぱや茎がたくさんある中で一部の葉が枯れてしまうという場合は、今生えている葉っぱの数を減らすという方法も有効な手段です。根と葉の量は対になっていて、それぞれの量に応じて生長します。根っこが根詰まり、すなわちこれ以上増やすことができない状態になると、葉っぱの量もそれに応じた量となるように植物自身が調整するようになります。新しい健康的な葉っぱが生える代わりに古い葉っぱを落とすという新陳代謝を繰り返すようになり、全体の葉っぱの量は変わらないようになります。今以上に大きくしたくないという場合には、この新陳代謝を繰り返させるのでOKでしょう。葉っぱの一部分が枯れてしまっているなど古くなった葉や茎を切り落とし、健康的な葉や茎が生えてくるように促すのが良いです。
苔を剥いで植え替える
葉っぱが数枚しかないなど、葉っぱを減らすと葉っぱがなくなっちゃうよ!という場合には、植え替えてあげましょう。今以上の大きさにせず現状のサイズを維持させたい場合には再び苔を巻くのもOKですし、今以上のサイズにしたり株の数を増やしたい場合には水挿しに変更してサイズアップを図るのもオススメです。
苔玉から苔を剥ぐ
苔を剥ぐのはとても簡単です。苔玉の周りには釣り糸のような透明の糸が巻かれているので、糸を切ると苔が剥がせる状態になります。
糸を切ればあとは苔を剥がし、根っこだけの状態にします。苔を剥ぐ際に根っこがブチブチと切れてしまいますが、問題ありません。中心の太い根っこだけは切れないように注意しながら、細い根毛は切ってしまいましょう。こうすることで、現在根詰まり状態にまで密集してしまっている根っこを一度調整することとなります。
水挿しにする
水挿しは使った後のペットボトルを使用でき、毎日の水やりもしなくて済むため、管理も楽になります。
1. ペットボトルを切る
根っこの長さに応じてペットボトルを切ります。
切り終えたら、ペットボトルの先の方を逆さにして差し込みます。
2. 水の量に応じて水耕栽培用肥料を入れる
水だけでは十分な栄養を吸収できないため、水耕栽培用の肥料を入れることで健康的な観葉植物へと生長させます。
3. 苔玉で育てていた植物をペットボトルに差し込む
苔玉から剥がし、根っこをしっかり洗った植物をペットボトルに挿します。
苔玉が枯れてしまわないように、適切な環境で育てよう
苔玉から水挿しに変更し、通常の苔玉より水やりをしなくて良いようになりましたが、水は2〜3日に一度、少なくとも一週間に一度は入れ替えてあげましょう。水を入れ替えるたびに水耕栽培用肥料も入れます。また、植物は日当たり条件や適切な温度・湿度に違いがあるので、植物の種類に応じた環境を作ってあげましょう。今回は水挿しに変更することで根詰まりすることを解消しましたが、直射日光で葉焼けを起こしたり、温度の低いところに置くことで耐寒温度を下回ったりすると、植物は簡単に枯れます。逆に、適切な環境においてあげると、ぐんぐん生長し、健康的な姿を見せてくれます。ぜひ、お試しください!
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