寝たくても寝れないということを避けるための小技や習慣を紹介いたします。実際に、半年ほどストレスからくる不眠症に悩まされたことがありました。ここ最近では、「早起きは三文の徳」を得るために寝る時間を早めてみたものの、全く眠れず結局毎日いつもの時間に寝付くという毎日が続きました。しかし、羊を数えるというのが本当に眠くなるのかはさておき、あらゆる本屋ネットから情報を得る中で、眠くなるルーティンが存在しました。自分に効果があったルーティン以外も含め、寝る前にするとよく眠れるとされる習慣を紹介します。人によって合う合わないがあると思うので、それぞれ効果があるか実際に試してみていただけたらと思います。
寝る前に温かい飲み物を飲む
温かい飲み物を飲むと内臓が温められますが、本来は体は深部の温度が低くなることで休息モードに入ります。では、なぜ温かい飲み物を飲むと眠気を誘うことができるのでしょうか。それは、シンプルに精神的なリラックス効果が得られるからです。
眠くなる飲み物
温かい飲み物がリラックス効果を得られるからといって、温かい飲み物がすべてOKというわけではありません。リラックス効果を得ると同時に覚醒効果があっては意味をなしません。厳密には、寝る前に飲むと眠気を誘うことができる温かい飲み物は限定されます。
- お茶
- ハーブティー
- 白湯(さゆ)
- 生姜湯
- 甘酒
温かい飲み物は朝にも飲むと良いともされています。それは、胃を活発にすることで目が覚めるよう促すというものなので、寝る前に体に入れるものには気を付けないと逆に覚醒効果を与えてしまいます。お酒やコーヒー、紅茶は夕方以降に飲まないようにしましょう。ちなみに、甘酒のアルコール度数は1%未満で、酒類に該当しない普通の飲み物です。この程度の弱いアルコール度数であれば、甘酒から得られる栄養や眠気効果の方が期待できますね。
意外にもホットミルクはダメ
リラックス効果が期待できるという意味では寝る前に飲むホットミルクに効果はありますが、消化・吸収に時間がかかるという点ではあまりオススメできません。好きで飲んでいるといった特別な理由がない限りは、ハーブティーや白湯が寝る前に飲むと良いとされる最も推奨される飲み物です。
目を温めて寝る
目を温めて寝ることによる効果について、めぐりずむ「蒸気でホットアイマスク」の開発元・花王が、入眠しやすくなることを発表しています。
花王は、睡眠悩みのある方を対象とした研究で、就寝時に眼の周りを適度に温めると、「寝つきがよくなる」など自覚的・客観的な睡眠の質が改善するという結果をすでに報告しています。
花王公式サイト「眼の周りを温めることによる入眠への影響」
体内の熱を手足から放熱することで体が休息モードに入るという事実を背景に、花王は目を温めることで手足からの放熱効率が上がるという研究結果を得ました。つまり、目を温めることで体内温度を冷まし、眠くなる作用をもたらすというものです。研究結果では、生理的な影響の他に心理的なリラクゼーション効果をも得られたことを伝えています。ホットアイマスクは寝つきが悪いときやいつもより早く寝ないといけないといった特別な場合に使用しました。いわば裏技といった感じで、時差ボケを直すためや、飛行機の中で眠れないといったようなときにも良いかもしれないですね。
寝る前のストレッチで熟睡させる
寝る前に行うストレッチの効果は、副交感神経を活性化させて熟睡できるように誘導することにあります。副交感神経とは、睡眠時やリラックス時に高くなる自律神経です。副交感神経とは対の関係にある交感神経は、起きていたり緊張していたり、いわば意識がはっきりしている時に活発になります。
ストレッチは、筋肉に蓄積した尿酸値を下げて血流を良くし、前頭葉でのアルファ波が発生します。これが副交感神経を活発にし、体の疲れを癒す体の休息モードを促進させるというものです。ストレッチは筋肉の疲れをほぐしやすい入浴後に行っていましたが、睡眠効果を得るためにという意味では寝る30分前にも行うと良いですね。
ストレッチポールを使って自律神経を整える
寝る前にはできるだけリラックス効果を狙ったストレッチをしたいところです。そこで、ストレッチポールを使って背中を伸ばしながらゆらゆらとしましょう。日中のデスクワークなどによる背中の緊張をほぐし、ゆらゆらと揺れる動作がさらに眠気効果を誘うストレッチとなってくれます。
副交感神経を高めるツボを押す
睡眠には副交感神経を優位にする必要があることをストレッチにて説明しました。ストレッチの他に、交感神経から副交感神経へ切り替えを促進するツボ押しやマッサージも効果的です。
赤穴(せきけつ)
左右の鎖骨の間にある窪みの1cmほど下をおさえ、そこからさらに左右1cmにあります。強く刺激するというよりは優しくトントン叩くくらいがリラックス効果をもたらします。
面産(めんさん)
顔の頬骨先端あたりを軽く左右の手先でトントン叩くことでリラックス効果をもたらします。
暖色系ライトに切り替える
照明の色はの大きく分けて「電球色」「昼白色」「昼光色」の3種類が販売されています。電球色はオレンジ色で、昼白色がスタンダードでナチュラルな色、昼光色が青っぽい色となります。この3種類存在する照明の色ですが、暖色系である電球色が最も睡眠に入りやすい照明の色とされています。
スマホのバックライトを暖色系にする
身近な存在として一番分かりやすいのがスマホのバックライト。iPhoneだとNight Shift(ナイトシフト)という機能として設定できます。例えば20時以降はナイトシフトに切り替わるように自動設定することで、寝る前のスマホ操作によるブルーライトを見なくて済むようになります。寝る前にスマホを操作することは入眠しにくくなる要因ですが、どうしても必要な連絡などがある方にとっては重宝される機能ですね。
iPhoneでナイトシフト機能へ切り替える方法(Apple公式サイト)
寝室の照明やスタンドライトを電球色にする
部屋の照明として通常使用されるのが昼白色ですが、例えば寝室のスタンドライトだけでも暖色系にすることで眠りに入りやすくなります。寝る前に読書したいといった場合には、暖色系である電球色のライトを使用することで、徐々に眠くなることが期待できます。
腹式呼吸
自律神経の乱れによる入眠が難しい方は、寝る前の呼吸法で改善を図ることができるかもしれません。腹式呼吸はスポーツ選手も緊張を和らげるために深呼吸とともに行うことも多く、その気持ちを穏やかにさせる効果があります。布団の上で仰向けになり、お腹に両手を当てて大きく息を吸い込みます。お腹に当てた手が上に持ち上がればしっかり腹式呼吸ができていると確認することができます。腹式呼吸は吸い方も大事ですが、吐く息をゆっくり吐くことも大事です。息を吸った時の倍くらいの時間をかけてゆっくり吐きましょう。
たかが腹式呼吸と侮るでなかれ
そんなの聴いたことあるよと、腹式呼吸を甘くみて試さない方がとても多いように思いますが、個人的には腹式呼吸は入眠しやすくなる誰でも簡単にできる方法と考えます。腹式呼吸をしている最中に自然と身体全体の力が抜け、余計な心配ごとや考え事から解放されていくことを実感できます。
腹式呼吸をした直後に眠くなると期待しすぎないこと
毎晩寝る前のルーティンとして定着しなくなってしまう原因の一つに、腹式呼吸による眠気の誘い効果を期待しすぎることがあります。効果があることに間違いはないですが、それでも腹式呼吸後に眠気がないこともあります。そういったときは、当記事に記載している他のことを試したり、あまり考えすぎずそのまま腹式呼吸をしている姿勢のままリラックス状態をキープして瞑想をするなどの工夫は必要です。
瞑想
かの有名な著名人たちも習慣にしていたという瞑想。僧侶がやる難しいものなのではないかと思いがちですが、簡単に言えば「無になる」こと。色々考え事をしてしまいがちな脳に、何も考えないということを与える時間が瞑想です。
瞑想によるメリット
瞑想によりリラックス効果が得られます。人間は「テーブルの箸を持つ」といった小さな選択を一日に数万回以上しており、常に考え事の連続です。そして、恐怖や不安から身を守るために生存本能としてネガティブ思考が渦巻きますが、時としてそれは過剰になってしまうこともあります。こういった考え事の連続から解放し、ネガティブ思考を取り払うのが瞑想です。何も考えないということは、考え事もしない。選択もしない。不安も恐怖も感じない。こうすることで無になり、ストレスから解放するというものです。
瞑想のやり方
無になるといっても、やはり最初は「明日は雨降るかな」「あ〜、今日は晩御飯食べすぎちゃったな」といった雑念が湧き出てきてしまいます。しかし、その都度「あ、今考え事しちゃったな、もう一度」と無になることを繰り返します。考え事をしてしまった自分を咎めないで、ただひたすら無を繰り返します。正しい姿勢や呼吸法などがありますが、まずは映像から見様見真似で始めてみてください。
ヒーリング音楽を聴く
穏やかな音楽を聴くという方もいるかと思いますが、歌詞があったり曲調がハッキリとしている曲だと脳が働いてしまい、うまく寝付けないということがあります。仮に歌詞がないギターやドラムなどの楽器だけのインストルメント音楽だったとしても、曲調を覚えてしまうとつい頭で曲を追いかけてしまいます。寝る前にはできれば脳を使わず、無になれるヒーリング音楽が望ましいです。
ゆっくり頭に入ってくるだけのヒーリング音楽
覚えるほどトーンが増減せず、口ずさむような曲調ではないのがヒーリング音楽の特徴です。瞑想とともに使われることが多く、ヨガやマインドフルネスをする際にも使用されます。瞑想時に使用されるということは目的も似通ってきますが、脳を空っぽにすることが目的です。ヒーリングを聴きながら「明日は晴れるかな」「ランチに食べた天丼が美味しかったな」のような雑念が浮かんできたら、「あ、今考え事してしまったな」と気づいてあげるだけでOK。瞑想ポーズをしながらでも、ベッドで仰向けになりながらでも良いので、試してみてください。ちなみに、ヒーリング音楽を聴きながら寝てしまうことも多いので、一定時間が経過すると音楽を停止できるアプリを使ってヒーリング音楽を聴くのがオススメです。
アロマキャンドルを炊く
キャンプファイヤーの火を見ると心が落ち着くことから、YouTubeでも数時間ただずっと焚き火している動画がたくさん視聴されています。さすがに家で焚き火はできないですし、YouTubeで焚き火をずっと見るのもスマホを見続けてしまうことになるので、アロマキャンドルがオススメです。寝落ちして火を消し忘れるなんてことがあってはならないので、LEDライトで火を使わないタイプのアロマキャンドルが良いです。照明の電気を消してただその火(ライト)を見続けるというのも良いですね。心が落ち着き、雑念が消えたり、不安が取り除かれたりします。
寝る前にするとよく眠れる習慣をいくつか持つこと
ここで紹介したすべてを毎晩行うのは時間的にも難しいですし、それをやらないといけないと思うと逆にそれがストレスになります。それぞれ一つ一つやってみて、自分に合うとか、効果が感じられたとか、眠くなるならない関係なしにリラックスできていいなといった習慣のみ残していくと良いです。ホットアイマスクのように、特別なときだけに行うものもあると、いざという時に役立つかもしれません。ぜひ、お試しください。
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