無農薬野菜やオーガニック野菜ではないスーパーの野菜もベジブロスとして調理してもいいものか?気になります。農薬が使われているスーパーの野菜もベジブロスとして調理するかは個々人の判断に委ねられますが、厚労省・農水省の各公式サイトに掲載されている情報からは、その危険性は低いと考えられます。当記事では、スーパーで売られている野菜をベジブロスとして調理する危険性について、農林水産省の公式サイトから読み解いた内容を紹介します。
人の健康が損なわれるほど残留する農薬の使用は許可されていない
厚生労働省の公式サイトから確認できる残留農薬に関しての記載
厚生労働省の公式サイトでは、農薬、資料添加物、動物医薬品についての残留基準が記載されています。
食品中に残留する農薬などが、人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚生労働省は、全ての農薬、飼料添加物、動物用医薬品について、残留基準を設定しています。
残留基準は、食品安全委員会が人が摂取しても安全と評価した量の範囲で、食品ごとに設定されています。農薬などが、基準値を超えて残留する食品の販売、輸入などは、食品衛生法により、禁止されています(いわゆる「ポジティブリスト制度」)。
農薬が基準を超えて残留することのないよう、農林水産省が、残留基準に沿って、農薬取締法により使用基準を設定しています。また、食品の輸入時には、検疫所において、残留農薬の検査等を行っています。
厚生労働省 食品中の残留農薬等
スーパーに売られている野菜は、国産品以外にも輸入されている野菜がたくさんありますが、それらも検疫所でしっかり検査されていることが公表されています。
農林水産省の公式サイトから確認できる残留農薬に関しての記載
農林水産省の公式サイトの農薬の各種基準というページに、野菜を食べた人が健康を害さないよう、食品衛生法に基づいた残留農薬の基準値が定められていることを確認できます(2021年5月14日時点)。
農産物を食べた人の健康が損なわれないよう、食品衛生法に基づき定められた農作物中の残留農薬の基準値。この規格に合わない食品の製造、加工、販売、使用はしてはならない。
農林水産省 農薬の各種基準
つまり、私たちが食べているスーパーの野菜は外身、中身、種、根っこなど至る部分においても、人の健康が損なわれるほどの農薬が使用されていることはないと解釈できます。
それでも気になる残留農薬を落としてベジブロスにしよう
検査をされていても不安が拭い去るわけではありません。不安は取り除き、毎食安心して食べたいものです。ベジブロスであってもなくても、許可されている量の残留農薬を落として食べることに越したことはありません。ここでは、残留野菜を落とす方法について紹介します。
50℃前後の水で洗う
お湯による熱処理で殺菌します。キッチンの水道水の設定を50℃にし、数分洗い流すことで殺菌します。つけ置きするよりは、お湯の流水で流すほうが良いでしょう。
農薬除去に酢を使う
酢を水で割り、酢水に漬け込むことで雑菌消毒します。水とお酢の割合はお好みになりますが、水:酢を1:1から2:1で行うケースが多いです。
農薬除去に重曹を使う
2〜3リットルの水に対し小さじ1〜2杯程度の重曹を溶かした重曹水にさっと1分ほど野菜を漬けます。
農薬除去にホタテパウダーを使う
残留農薬を除去する方法としてホタテの貝殻を焼いたのちに粉々に粉末としたホタテパウダーを使う手段があります。貝のカルシウムである強アルカリ性が農薬に加え、カビや食中毒をもたらす菌をも殺菌してくれるというものです。強アルカリ性は手肌にはよくないので、手袋をするなどの手間が必要になってしまいますが、その効果は農薬除去以外にも展開することから、ホタテパウダーはオススメです。
ベジブロスの危険性は低いが、念には念をで殺菌処理すると安心
厚生労働省や農林水産省の公式サイトを見る限りでは、販売されているすべての野菜の残留農薬にはそもそも人の健康を害するほど残っていないことが分かります。しかし、そうとはいえそれを信じきれずに不安を抱きながら食事をするというのも気が気ではありません。お酢や重曹、ホタテパウダーといった残留農薬の除去に役立つものも存在するので、気がすむまで洗ってベジブロスをするというのが一番の手立てです。健康的な食事をするためにベジブロスをするわけなので、すべての情報を信じ込むことなく、自分で農薬除去を行いながらベジブロスを試してみてください。
コメント